中国の半導体メディア『芯智訊』(7月27日付)によると、今回のIPO(新規株式公開)でCXMTは当初295億元の資金調達を計画。メモリウェハー量産ラインの技術アップグレードに75億元、DRAM技術の微細化に130億元、次世代技術の研究・開発(R&D)に90億元を充てる予定だったが、市場の熱狂的な支持を受け、最終的な調達額は約666億700万元(発行費用控除後の純額は約663億1000万元)となり、計画を大幅に超えた。
さらに芯智訊は、CXMTの目論見書によって、2025年には黒字転換を果たしたことが分かったと紹介。2022〜2025年にかけての売上高はそれぞれ82億8700万元、90億8700万元、154億3800万元、617億9900万元で、親会社株主に帰属する純利益は、83億2800万元の赤字、163億4000万元の赤字、71億4500万元の赤字から、2025年には18億7500万元の黒字になったとした。さらに2026年に入ると業績は爆発的に拡大し、上半期(1~6月)の売上高は1100億〜1200億元(前年同期比612.53%〜677.31%増)、純利益は500億〜570億元(同2244.03%〜2544.19%増)に達する見通しだとした。
一方、Anueは、CXMTの急成長を語る上で欠かせないのが、安徽省合肥市による長年の産業育成戦略だと分析。かつては、内陸部の地方都市である合肥が巨額の財政資金を投入し、リスクの高い半導体産業に投資することに対して疑問の声も少なくなかったが、同市は「株式投資型財政」と呼ばれる独自の発展モデルを確立したと指摘。従来の地方財政が土地使用権の譲渡収入や税収に依存していたのに対し、合肥市は産業投資ファンドを設立し、有望なハイテク企業へ直接出資することで企業の成長を長期的に支援してきたとした。その上で、企業の成長とともに地域産業クラスターを形成し、株式価値の上昇による投資リターンも獲得するこのモデルは、合肥市が旧来の工業都市から、中国の新エネルギー、新型ディスプレイ、半導体産業の一大拠点へと華麗なる転身を遂げた最大の秘訣だと評した。
一方、YMTCについてAnueは、NANDフラッシュ市場における中国の中核企業と位置付けられていると指摘。中国有数の半導体産業の集積地である湖北省武漢市の「中国光谷」(オプティカルバレー)を拠点とする同社が、湖北省及び武漢市の国有資本による支援に加え、「国家IC産業投資ファンド(大基金)」による継続的な戦略的資本注入や、設立初期における紫光グループ(Tsinghua Unigroup)との事業・資源のシナジー効果により、極めて過酷な国際競争の中で瞬く間に足場を固め、揺るぎない国家戦略としての地位を確立したと紹介した。
Anueは、「合肥モデル」と「湖北モデル」に共通するのは、忍耐強い長期資本を活用し、半導体という戦略産業を継続的に育成する姿勢だと指摘。半導体産業の競争は短距離走ではなく、10年、20年単位で成果を競う長期戦であり、中国のメモリ産業はこうした長期的な資本戦略を背景に発展を続けているとの認識を示した。
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